『美人の日本語』が生まれるまで…(その3/7)


第12歩
◆10月末


 1月分を書いている間に、4月始まりということに決まったので、1月分を書い
 た後、4月分にかかりました。
 
 2ヶ月で、1年分を書くのに、10月末の次点で、5ヵ月分。
 
 ちょうどこの時期、私は、音楽関係のイベントのリーダーに当たっていたので
 す。
 家にいても、じゃんじゃん電話がかかってきますし、その上、生徒と一緒に、
 ステージで演奏することにもなっていました。
 本番は、10月30日、31日だったのです。


第13歩
◆休刊
 
 その上、11月2日から、2泊3日で、母と旅行を計画していました。
 
 長年、母は鹿児島の知覧へ行きたいと言っていたのですが、家に老犬がいたた
 め、旅行に行くことができなかったのです。
 
 去年(2004年)の4月、その愛犬を亡くしました。
 それ以来、体調も思わしくなかった母親に、知覧に行こうと約束をしていたの
 です。
 
 母は、「旅行はキャンセルしようか」と言いましたが、私は、今、行かないと
 よくないような気がして、予定通り行くことにしました。
 
 そして、メルマガと楽天日記は、11月2日から、一週間のお休みをいただきま
 した。


第14歩
◆奇跡

 
 旅行へは、もちろん、原稿用紙を持っていきました。
 でも、一行もかけませんでした。
 
 本当に時間を忘れて、過ごした3日間。
 
 おかげで、母の体調も驚くほど良くなり、旅行から帰った私は、猛然と書き始
 めました。
 
 ひと月分を平均3日。
 自分でも信じられないくらいのスピードです。
 奇跡が起こったようでした。
 
 そして、11月28日。
 一年分の原稿を送ることができました。


第15歩
◆35×11


 11月末で原稿を書き上げ、ほっとしたのもつかの間。
 まだまだ、することが残っていました。
 
 だいぶん書きすすんでから、デザインが決まり、1ページ35文字×11行という
 ことになったのです。
 
 ほとんどが、これより長かったので、短くする作業をしなければなりませんで
 した。
 
 一度出来上がったものを、短くする作業は、意外と大変です。
 どうしても短くできず、もう一度、すっかり書き直すこともありました。


第16歩
◆「ことのは草子」


 短くする作業に手間取ってしまって、完了したのが12月半ば。
 それと前後して、4月〜9月まで、半年分のゲラが送られてきました。
 
 
 ところで、それまで、「ことのはカレンダー」という仮タイトルがついていた
 のですが、この頃、「ことのは草子」に変わりました。
 
 以前、特別号にも書きましたが、「枕草子」に対抗して、千年後の古典の教科
 書?を、内心、思い描いてつけたタイトルです。


◆完成?

 編集者の手が入った原稿が送られてました。
 大幅に削除している箇所や、直されている箇所もあります。
 
 それらを再検討したり、読み返してみると、書き直したい箇所が、いっぱい出
 てきます。
 
 これ幸いと、かたっぱしから、書き直しました。
 
 そして、12月28日、やっとすべて返送することができました。
 
 「やった〜!」
 コンビニから、宅急便で送った帰り道、何度も飛び上がりました。


 -*-*-*-(つづく)-*-*-*-

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