第7歩
◆朗報
2週間後のことです。
「朗報」
件名を見て、急いでメールを開くと、
「“ことのはカレンダー”ということで、企画が通りました」
との知らせです。
デザイナーさんやイラストレーターさんとのコラボで、思わず手に取るような
外見。
そして、その中には、一年分の言葉がつづられていて、読者は、毎日手にして、
今日の一語を楽しみにする・・・。
編集者さんの夢が、いっぱい詰まったメールでした。
第8歩
◆賭け
「そのような本にする以上、そんなにお金が儲かるような話ではありません」
だけど、
「桜井亜美さんや銀色夏生さんのように、正体を明かさずに、一体どんな人か
わからないけれど、ステキな人だ・・・というイメージで、まずは『夢子』を
世の中に出したい!と思っている」
最後に、
「山下さんとぜひ、その賭けをやってみたいと思うのです」
と書かれてありました。
私はすぐに返事を書きました。
「その賭け、喜んで、のらせてください」
第9歩
◆ことのはカレンダー
さっそく、365日分の言葉をリストアップして、日付ごとに割り振る作業が始ま
りました。
企画は、「ことのはカレンダー」として通ったもの。
ですから、2005年の暦に照らしながら、作業を進めていきました。
『美人の日本語』は、今年に限らず、いつまでも読んでいただけるように書い
ています。
年によって変わるような行事は書いていませんが、一応2005年の暦を基準に
して、だいたいその日にあった言葉を選んでいます。
「もし可能なら、12月中には本を出せるように頑張りたいですね、
そうしたらきっと来年のカレンダーとしても販売可能だと思いますので」
そう、はじめは、12月に発売予定だったんですね。
第10歩
◆4月始まり
1年分の言葉のリストが出来上がったのが、10月1日。
後は、それを元に、原稿を書いていく作業です。
私は今、一応、音楽講師の仕事をしていますので、家に帰ってくるのが、夜9
時過ぎ。
それから、メルマガを書いて、楽天日記を書いて、メッセージやお便りの返事
を書くので精一杯でした。
「いつごろにできそうですか」
との質問に、自分で見積もった答えは、11月末。
それでは、12月発売は難しいということで、4月始まりとすることになりました。
第11歩
◆1回目の原稿
1ヶ月分の原稿が書けると、送る作業が始まりました。
この時点での予定は、11月末脱稿で、1月半ばぐらいに発売ということでした。
メルマガで使った言葉も入れてくださいということでしたが、まだ100葉にも
満たない頃です。
その上、4月始まりに変わったということで、言葉も入れ替えたくなりました。
そんな、こんなで、1月分の原稿を書くのに、10日もかかってしまいました。
-*-*-*-(つづく)-*-*-*-
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