第23歩
◆校正 その3
「茅窓漫録(ちそうまんろく)」の誤りまで発見してしまうほどの、丁寧な校正。
『栞』の問題の部分は、削除して、別の内容に書き直しました。
また、古文の表記、漢文の読み下し分の表記に関しても、細かいチェックが
はいりました。
メルマガでは、
〜願はくは 花のもとにて 春死なむ その如月の 望月のころ〜
と書いた西行の和歌も・・・。
第24歩
◆校正 その4
この和歌は、本当にいろいろな和歌集に載っている上、古来、多くの人が、
引用してきている和歌です。
その表記は、それぞれ、まちまちでした。
「花のもとにて」「花の下にて」「花のしたにて」・・・
「きさらぎの」「二月の」「着更衣の」・・・
私は、自分に一番しっくりくる表記で書いていたのですが、何らかの文献に
従った方がいいということになりました。
半分意地になって、メルマガに書いたものと同じ表記で書かれている文献は
ないか、探しまわりました。
結局、ぴたり一致するものは見当たらず、
〜願はくは 花の下にて 春死なん その二月(きさらぎ)の 望月のころ〜
という、明治書院の「和歌文学大系」の表記に従いました。
第25歩
◆深夜のファックス
最初のうちは、送られてきた原稿に手を入れて、また宅急便で送り返すという
ことを、繰り返していました。
が、それもだんだん追いつかなくなり、電話とファックスを使うようになりました。
夜に作業をする私にとっては、24時間ファックスOKというのは、本当に大助か
りでした。
だいたい、いつも、午前3〜4時頃、送っていたと思います。
両親は、その度に目が覚めたそうです。
それでも、文句を言うどころか、私の身体を心配してくれました。
第26歩
◆再校
無事、ゲラを戻すことができ、再校が送られてきました。
なんと、全部11行にきちんとそろえたはずなのに、10行の箇所がたくさんあり
ます。
ワードと印刷のフォントの違いで、出来てからでないと、わからないのだそう
です。
句読点やかっこが削除されて、短くなっているところもあります。
ここにきての1行は、かなりきついものがありました。
それに、読んでいるうちに、変えたくなってきます。
でも、今回は3日で、送り返さなくてはいけません。
第27歩
◆再々校
再校もなんとか間に合わせて、2月11日に、送り返すことができたのですが、
訂正箇所がかなりあったので、もう一度、ゲラをとることになりました。
はじめの予定では、2月3週目に校了、3月9日には、書店に搬入ということ
でした。
それを、一週間ずらして、3月17日搬入ということになりました。
思えば、1月中旬の予定だったのが、3月中旬。
でも、本が4月始まりなので、もう、ずらすことはできません。
再々校は、宅急便ではなく、変更分だけファックスで送り返すことになりまし
た。
-*-*-*-(つづく)-*-*-*-
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